こんばんは、ドクトルです。
本日は『超音波歯ブラシと普通の歯ブラシどっちが良いの?』というテーマで論文紹介を交えながらお伝えしていきます。

ドクトル
ネタバレになりますが、先に結論だけ書いときますね。
この記事を読んで分かること ⏩ブラッシング手技が身についていなければ、超音波歯ブラシを使っても意味はない。
それでは本題に入りましょう。
ちなみに超音波歯ブラシとは市販でよく見るこれです⏬⏬
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①被験者について
今回の被験者は、男性10名、女性20名の合計30名とした。
その他詳細は以下の通りです。
- 平均年齢:38.0±10.8歳
- 平均歯数:27.2歯
- 中程度以上の歯周炎がなく、超音波歯ブラシに関する指導を受けたことがない
②研究方法について
続きまして、研究方法についてです。
- 手用の歯ブラシと超音波歯ブラシの2種類を使用
- 先ず1週目までは手用歯ブラシで、それから2週目までは超音波歯ブラシで歯磨きをしてもらった
- PCR(プラーク付着程度)は4日目、7日目、11日目、14日目に測定した
- 手用歯ブラシでは1日3回毎食後ブラッシングを行なってもらった。なお、ブラッシング時間を各自測定してもらった。
- 超音波歯ブラシでは、手用歯ブラシ同様1日3回毎食後ブラッシングを行なってもらった。なお、使用法については指導を行わず、各自取扱説明書を読んで使用してもらった。併せてブラッシング時間も測定した。
③結果
それでは結果です。
- 平均PCR:部位別、歯種別を比較しても、どちらも差はなし
- 口腔清掃時間:どちらも差はなし
- PCR低い人→超音波、手用どちらを使ってもPCR低い
- PCR高い人→超音波、手用どちらを使ってもPCR高い

ドクトル
簡潔に言うと
PCR高いーブラッシングがそもそも不得意ー超音波使っても改善しない
PCR低いーブラッシングがまあまあ得意ー超音波であろうが手用であろうがきちんと磨ける
まとめ
では、まとめです。
- 超音波歯ブラシ、手用の歯ブラシどちらが良いか?→別にどちらが良いというわけではない。
- それよりも『ブラッシング手技の向上』が重要である。
これは昨日の記事と同じ結論になりましたね⏬⏬
またこちらの記事では、専門職の指導無しで歯磨きをしたグループは、誤嚥性肺炎の発症率が高かったという結果が出てました。⏬⏬
こうしてみますと、専門家からのブラッシング指導及び教育がいかに重要なウエイトを占めるかが分かります。
口腔ケアというのは、口腔内を清潔にすることだけでなく、むしろブラッシング技術を患者さんに落とし込むことこそが本質と言えるのではないかと思います。
ここまで読んでいただきありがとうございました。




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