こんばんは、ドクトルです。
このブログでは皆様に役立つ歯科の知識、時事ネタなどお伝えしています。
本日は、ドラマ「リエゾンーこどものこころ診療所」第四話概要と感想を画像付きで、出来る限り簡潔にお伝えしていきます。
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[リエゾンーこどものこころ診療所]第四話の中身をウォッチ
それでは、本題に入りましょう。
今回のテーマは「摂食障害」です。
以下ネタバレ含みますので、録画予約されている方はここで読むのを止めてください。
女子高生:古川 朱里(片岡 凛)
今回の主役は、とある女子高生、古川朱里。
体重、体型にとにかく神経質で、太ることに対し恐怖を抱いている。
その為、「食べる」という行為に非常に消極的である。
いわゆる「摂食障害」を抱えている。
しかし、深刻な現状とは裏腹に学校では「痩せて綺麗になったなね。」と、友人達からもてはやされる毎日であった。
ちなみに、真ん中の女子高生はしずく(鈴木梨央)という子で、今回要となる一人です。
痩せることで承認欲求を満たす毎日
「痩せること・細いことが正義」
自身が運営しているSNSアカウントに来る称賛のコメント、いいねを見て、古川朱里はそう信じて止まない。
しかし無理は祟るもの。
とうとう貧血で倒れてしまう。
この状況を見かねた母親は、すぐさま佐山先生の元へ….
痩せようと思うことの何が悪い
さやま・こどもクリニックに連れて来られた朱里は言う。
「痩せようと思うことの何が悪いんですか?綺麗になってはダメなんですか?」と
対し、佐山先生は答える。
「痩せようという意志は悪くありません。ただ問題なのは、限度を見誤ってコントロール出来なくなることです。」
加えて、佐山先生は朱里に毎日の食事内容をノートに記入してもらうよう約束を請う。
そして母親には、体重・ダイエット・食事関係等に関する話は一切しないよう釘を刺す。
とにかく今は見守ってください、と。
摂食障害、それは完璧主義だが自信を持てない人に多い、そして精神疾患の中でも死亡率が高い、と佐山先生は語るのであった。
食べるのも吐くのも止まらなくなる
朱里の病状は深刻であった。
最初は「食べない」だったのが、結局お腹は空くので、夜に一人隠れてお菓子を食べる、やがてそれが止まらなくなる。併せて、太る恐怖が故に、無理やり戻そうとする….
食べては、戻す。食べては、戻す。
完全に負のスパイラルに陥ってしまった朱里であった。
やがて指には吐きダコが出来るほどに。
それを見た友人のしずくは、たいそう心配するのであった。
過食排出型神経やせ症
後日、母親と再び病院に向かう朱里。
食事内容書いたノートを渡し、状況を話すだけで終わるつもりだったが
母親が「朱里の部屋の掃除中に、こんなものを見つけたんです。」と
それは朱里が夜な夜な一人で食べていた、お菓子であった。
佐山先生は、この現状を見過ごす訳にはいかなかった。
追って、朱里に質問を投げかける。
「朱里さん、正直に答えてください。食べたものをどうしてますか?」
朱里は一言。
「吐いてます。」と
狼狽する母親を横に、佐山先生は朱里に告げる。
「あなたは過食排出型神経やせ症です。」と
しかし朱里は、だから何だと言わんばかりに猛反発する。
「友達に病気のことがバレたらどうするんだ?というかそもそも治さなきゃいけないのか?治療して太るぐらいなら病気のままがいい。」と
加えてこうも語る。
「第一志望の高校に落ちて自分は無価値だと思ったけど、痩せてから友達が増えた。だから太りたくない。」
痩せることで、自分のアイデンティティが確立出来るのである、と。
やがて、朱里はそのまま病院を飛び出したのであった。
とうとうしずくにバレる
食べたものは吐けばいい。
依然として強迫観念に囚われている朱里。
昼食を友達と食べ、いつも通りトイレに戻しにいく。
吐きダコが出来ないように、スプーンを突っ込む朱里。何とも痛々しいものだ。
だが、この現場を友人のしずくに見られてしまう。
しずくは言う。
「やっぱり吐いてたんだ。」と
もはや観念した朱里。しずくに聞く。
「私気持ち悪いでしょ?」と
しかし、しずくは全くそんなこと思っていなかった。むしろ、朱里の全てを受け入れてくれる姿勢を見せたのである。
実はしずくにも、人前で隠しているものがあった。それは腕の火傷である。
なので、隠しているものがある者同士、通じ合う何かがあったのだろう。
しずくは、もはや友人の域を超え、朱里にとって大事な支えとなったのである
考察と感想
では、考察と感想を以て結びとさせていただきます。
まず今回のテーマとなった「摂食障害」について少し調べてみました。
摂食障害は「神経性やせ症」と「神経性過食症」がある
摂食障害は「神経性やせ症」と「神経性過食症」の2つに大別されます。
今回の朱里のケースは前者に当たりますが、特徴は以下の通りとされます。
- 痩せているのに痩せていないと言い張る
- 肥満恐怖
- 体型について歪んだ認知がある
- 嘔吐、下剤服用などを行い無理して痩せようとする
- 完治率は47%、36%が慢性化、7%が死亡
- 患者さんの治療への抵抗が強い為、精神疾患の中で最も死亡率が高い
特に、過食嘔吐を伴う場合は「過食・排出型」にあたります。佐山先生が言っていたのが、正にこれですね。
対し、神経性過食症はやせ症と比較して、重篤化しにくく予後は良好とされます。
摂食障害の原因
今回の話でも触れていましたが、摂食障害の原因はストレス、特に人間関係に起因することが多いとされます。
朱里の場合は、友人との関係、両親の家庭内不和が、病気に拍車をかけました。
摂食障害の治療法
治療法は、患者さんに寄り添うことが第一とされています。
今回の話にも出ていましたが、患者さんが抱えている苦しみを理解して、寄り添うことが重要なんですね。
ちなみに、薬物を使うとするならば抗うつ薬等を処方することがあるようですが、やはり根本的な解決には結びつかないようです。
以上の情報は「摂食障害とは 済生会」より参考にさせていただきました。
感想
「若いからどんどん食べろ」なんて、ついつい言ってしまいがちですが、朱里みたいな人には、易々とは言えないし、返って傷つけることもあるということは考えとかなければいけないな、と思いました。
なぜ食べれないのか?食べようとしないのか?を冷静に捉えなければならない。
なので、結局「寄り添う」ということに尽きるのでしょうか。
ただ、その寄り添い方も個人によって使い分けが必要になるでしょう。
親切で言ったつもりが、違った受け止め方されたりすることもあると思うので。
例えば、朱里のお父さんが言っていた「中年になったらどうせ太るんだから、若いんだから、どんどん食べなさい。」というのは、朱里にとってはただのストレスにしかならないですよね。
しかし、自分だったらお父さんと同じこと言ってたと思う。
寄り添うって言葉では言いますけど、簡単じゃないですよね。
あと、余談ですが摂食障害の方って胃酸で歯が溶けていることがあるので、歯医者でも大方予測がつきます。私も過去に2、3名お会いしたことがあります。
ここまで読んでいただきありがとうございました。
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