こんばんは、ドクトルです。
さて本日も、昨日に続きとある論文を紹介していきます。

ドクトル
今回の参考文献
「高齢者の舌圧が握力および食形態に及ぼす影響」
中東教江 1)、山縣誉志江 2)、栢下 淳 2)
1)山陽女子短期大学食物栄養学科、2)県立広島大学人間文化学部健康科学科
ところで、皆様は食べ物を飲み込む時に機能する器官ってどこかご存知でしょうか?
顔、口、喉etc様々あります。
その内の一つとして、舌があります。これは噛んで粉砕した食べ物(食塊)を食道、胃に送り込むという、飲み込みにおいて非常に重要な役割を果たします。
以下に摂食嚥下の流れの図を載せておきます。

それでは本題に入ります。
この記事を読んで分かること ⏩舌の力が握力、食事の形態にどう関連するか

ドクトル
※握力を測定している理由は、握力が筋力と関係しており、栄養状態の指標の一つとして位置付けられているからです。
①研究対象者は62名の70歳以上の高齢者
- 研究対象者は62名(内訳:元気な人21名 ケアハウス、老健入所者、病院にて入院の方41名)
- 年齢層は70歳以上
- 施設入所者、入院している方達については、リハビリを行なっていた。
- 歯がない人、男性、90歳以上は除外した。

ドクトル
今回は女性のみで構成されてます。
また、やや不健康な方の割合が多いです。
②握力と舌圧を測定
この62名の方に握力と舌圧を測定しました。
ちなみに舌圧を測る機械はこういうやつです⏬

先端のバルーンを、上の前歯の裏側に挟んで、舌で思いっきり潰した値を測定します。イメージはこんな感じです⏬⏬

なお、入院、施設入所者群の方達については食形態を「きざみ食」「軟食」「常食」別に記録しました
③結果
健康な人を赤、施設入所、入院群を青でマーカーしています。
- 舌圧:健康な人→29.6±10.3 kPa 入院、入所群→ 24.3±9.3 kPa
- 握力:健康な人→全員15kg以上 入院、入所群→過半数が15kgを下回った
- 食形態別:常食→平均舌圧24.7kpa きざみ食→平均舌圧21.6kpa 若干差はあった。
- 握力20kg以上、または舌圧35kpa以上の方達は全員常食だった。

ドクトル
まとめ
健康な人ほど、握力も舌圧も共に高い傾向にあり、その多くは普通食を召し上がっている。
∴ 寝たきりにならないうちに、握力は鍛えておこう
ここまで読んでいただきありがとうございました。
現在使用中のサーバーです⏬⏬




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