こんばんは、ドクトルです。
今回は高齢者に対して、睡眠薬というものをどう扱うべきかについて、文献とガイドラインを参考に話を進めていきます。
ちなみに今回睡眠薬について記事にしようと至ったのは、私のフォロワーである、にくだるまんさんの以下のツイートがきっかけでした。

ドクトル
こちらの参考文献2つの要点を織り交ぜて、ご説明していきます。
この記事を読んで分かること ⏩睡眠薬のリスクと適切な使用法
①睡眠薬は3種類ある

睡眠薬は以下の3種類に大別されます。
- バルビツール系
- ベンゾジアゼピン受容体作動薬(ベンゾジアゼピン系、非ベンゾジアゼピン系)
- メラトニン受容体作動薬
種類の詳細については、本筋とズレるので割愛させていただきますが、最もよく多用されるのがベンゾジアゼピン系薬剤です。

ドクトル
※ちなみに、市販の睡眠薬は「抗ヒスタミン薬」と言われるものです。
これは鼻炎、花粉症の薬ですが、副作用で眠気がありますが、この副作用を利用しています。
「ベンゾジアゼピン系」は病院でよく処方される睡眠薬です。
②ベンゾジアゼピン系睡眠薬は高齢者にどういった影響をもたらすか?
ベンゾジアゼピン系睡眠薬を服用しているグループと、服用していないグループに分け何年も追跡調査を行い、以下の結果が分かりました。
- 認知症のリスクが5年以上の服用で1.5倍跳ね上がった
- 転倒、外傷のリスクが服薬開始して間も無いほどで(14~30日以内)1.5倍跳ね上がった
- 短期的に使用は良いが、長期的に使用することに有益性があるというエビデンスはない
③ガイドラインでの記載
「高齢者の安全な薬物療法ガイドライン」では以下のように記載されていました。


ドクトル
「使用は短期間、少量で」
また以下の事項も記載していました。
- 高齢者は、若年者と比べて薬物代謝能力が低いので副作用のリスクが高い
- 眠剤を使用する前に、そもそもの不眠の原因を考える(病気できつい、薬の副作用など)
- 生活指導、日光浴など、薬を使わない療法を先ずやってみましょう
まとめ
- ①短期使用で骨折、転倒のリスクが増大する
- ②長期使用で認知症のリスクが増大する
- ③高齢者の場合、効果よりも副作用の方が大きい
- ④だから長く使えば良いというものではない
- ⑤薬を使う前に、不眠の原因を探ってみよう
- ⑥日光浴、散歩など薬に頼らず治してみよう
- ⑦どうしても使うのであれば、「短期間、少量で」
ここまで読んでいただきありがとうございました。
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