こんばんは、ドクトルです。今日は治療が多く忙しい1日でした。
さて今回のお題は、「施設入居者の方々が抱えている心の闇について」です。
歯科医に対しては、ご高齢の方でも“痛い、恐い”というイメージをお持ちの方が意外と多いです。
その為私ドクトルは、入居者の方々とは可能な限り雑談などをしてコミュニュケーションを取ることで緊張をほぐすよう心がけてはいます。
口下手なりにも必死でやっています。(笑
そんな他愛もない会話の中で、ふと心の本音であろう言動が出ることがあります。
表向きはすごい明るいのに、裏ではこんなことを考えているのか、悩んでいるのかといつも驚かされるものです。
以下では、施設入居者の方からふと出た本音について綴っていきたいと思います。
①私は籠の中に閉じ込められてる鳥さ。。
例えば、とある春の日のこと。

おはようございます。
今日は桜が咲いて綺麗でしたよ。

そうかい。
だけどここからじゃ何も分からんからね、、
青い鳥みたいなものだから。籠の中のね。

……………..
まあまあ汗
ところでお変わりありませんか?(←話題変えようと必死)
私にコミュ力があれば上手く返しが出来るのですが、言葉に詰まってしまいますね。
普段は表向き穏やかに見えても、実際は心底ストレスを抱えていると思います。
好きな物も食べれない、コロナ禍で外出もできない、ご家族と面会もできない、、正にないないづくし
「籠の中の鳥」
こう思ってしまうのも分かる気がします。
②こうまでして生き永らえたくない
非常に重たい言葉です。
特にこの言葉は、口腔ケアを拒否される方々でよく耳にします。

もう毎週毎週来ないでいい。
帰ってくれ。

どうしたんですか?
差し支えなければ理由を教えていただけませんか?

世話されるのがもう嫌なんだ。
頼むから帰ってくれ。

まあそう仰らずに、、
ご家族の方々も心配されて、我々にご依頼してくださったんですよ。
娘様はいつも気にかけてますよ。

周りにこうまでして長生きなんかしたくないわ、、
私が思うこと

自力で何もできない辛さ、悲しさ、虚しさ、苛立ち、不安、欲求不満etc
こういった溢れる複雑な思いを、入居者の方々のふとした言葉からは感じざるをえません。
我々訪問歯科は口腔ケア、歯科治療という従来の形でサービスを与えるだけでなく、入居者の方々が抱えているこういった負の感情に対して真摯に寄り添う姿勢、そして寄り添うスキルも非常に重要になってくるのではないでしょうか。
自分には未だそういう技術が無く気の利いたことが言えずにいます。まだまだ不勉強です。
訪問歯科というものは歯科治療という次元を超え、人とより深く関わる範疇に携わる分野であると常々感じるものです。
ここまで読んでいただきありがとうございました。
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