こんばんは、ドクトルです。
今回のテーマは「誤嚥性肺炎を起こす要因〜part2」です。
以前過去記事にも、誤嚥性肺炎の原因について調査した記事を挙げました⏬⏬
こちらの記事では、歩行能力、ADL(日常生活能力動作)、認知面が影響するとされていました。
今回は、別バージョンの論文をご紹介します。一体どういう結果になったのでしょうか?早速見ていきましょう。

①研究対象者
今回の研究対象者は特養入居者114名と老健入所者122名、合計236名を対象とした。
属性は以下に示します。
- 男性42名 女性194名
- 平均年齢:84.7歳
②調査項目
調査項目は、全身状態、栄養状態、口腔内状態、口腔機能、摂食状態について全28項目とした。
項目についての詳細は以下のとうりです。


英語表記で分かりづらいですが、ざっくり言いますと
ADL、歯磨きの協力度、BMI、歯の本数、噛み合わせ、食事の形態などです。
これら28項目の因子に対して、冬の季節(2006年11月〜2007年2月)の3ヶ月間調査しました。加えて施設別にも調査し、肺炎の発症率の違いについても調べました。
③結果
Ans→「低ADL」,「Alb3.0g以下」,「舌運動不十分」,「食形態軟食傾向」が肺炎発生に強く関連する因子として挙げられた。
ちなみに、施設間においては、特養が老健に比べて約3倍肺炎発症率が高いというデータが出ました。関連因子については両群とも共通してたのが「食形態軟食傾向」でした。
まとめ〜考察
さて、今回の誤嚥性肺炎発症に関連する因子は
ADLの低下、低栄養、舌運動機能低下、軟らか食を食べてる、ということになりました。
冒頭にもご紹介しました、以前ご紹介した論文と共通する項目は「ADL」でした。また、今回は新たに舌運動機能の要素も加わり、舌圧との関連性もあるのではないかと推察されます。
とりあえず言えることは、誤嚥性肺炎の背景にはADLの低下がある。
それはつまり、身体機能のポテンシャルの低下を示す。
なので、出来ることがあるとすれば、毎日散歩する、ラジオ体操をする、デイサービスに通うなど、ありきたりではあるが、身体機能を維持するよう努めることか。
ここまで読んでいただきありがとうございました。
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