こんばんは、ドクトルです。
最近は、高齢者のひきこもりについて連日記事にしていますが今回もその類です。
テーマは「ひきこもり傾向が強い高齢者の特徴について」です。今日も今日とて論文紹介を交えながらお伝えしていきます。

今回ご紹介する論文はこちらです。
「地域在住高齢者の閉じこもり傾向と関連する抑うつ症状及び認知機能の検討」
坂本 晴美、高田 祐、巻 直樹 、久保田智洋 、六倉悠貴 、 谷口圭佑 、中村茂美 、柳 久子
この記事を読むと・・・ ⏩高齢者のひきこもりサインを早期発見できる
それでは本題に入りましょう。
①研究対象者
今回の研究対象者は、65歳以上の地域在住高齢者98名です。平均年齢は77.4歳です。
②調査方法
調査方法は以下のとうりです。
- 基本属性(年齢、性別、身長、体重、握力)の調査
- 介護予防・日常生活支援総合事業で用いられる基本チェックリストを使用
- 老年期うつ病評価尺度(GDS)にて、うつの度合いを調査
- MoCA-Jにて軽度認知機能低下のスクリーニング
- TMTにて注意機能の検査
- FABにて前頭葉機能の検査

※基本チェックリストについて(リンクはこちらから)
計25項目からなる。高齢者の生活機能の低下をいち早く把握するためのツール。
1~20で10以上該当すれば「虚弱」
6~10で3項目以上該当で「運動機能低下」
11,12両方該当で「低栄養」
13~15のうち2項目該当で「口腔機能低下」
16該当で「閉じこもり」
18~20のうち1項目該当で「認知機能低下」
21~25のうち2項目該当で「うつ」
基本チェックリストの閉じこもりに該当する群を「閉じこもり傾向群」、それ以外を「非閉じこもり群」とし、この2グループを比較しました。
③結果
結果は以下の通りになりました。
- 平均年齢:「閉じこもり傾向群」>「非閉じこもり群」(前者が80.2歳、後者が76.6歳)
- うつの度合い:「閉じこもり傾向群」>「非閉じこもり群」
- 認知機能:両者差はなし
- 注意機能:両者差はなし
- 「閉じこもり傾向群」では「人や活動への興味が低下」「将来不安」「物忘れが気になる」「今までしていたことが億劫になる」の4項目該当が多数を占めていた。
まとめ
ではまとめです。

「閉じこもり傾向群」はうつの病状を訴えることが多い傾向にある。
ネガティブな発言、マイナス思考などが多くなってきたら、それは危険なサイン。
閉じこもりは、身体の健康面にも大きく影響が出ます。それを早期に防止すべく、こういったサインを見逃さないようにしましょう。
参考までに「高齢者のひきこもり」についての関連記事はこちらです⏬⏬
ここまで読んでいただきありがとうございました。

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